出産 お産の流れ

産前・産後

お産の進み方は人それぞれですが、初産では11~17時間かかるといわれています。
本番であわてないよう、どんなふうにお産が進むのか、赤ちゃん誕生までの大まかな
流れを頭に入れておきましょう。待望の赤ちゃんに会えるのは、もう間近です。

お産はステージごとに痛みも変わり第1期から第3期までの3つのステージがあります。

分娩第1期

陣痛開始から子宮工が徐々に開き子宮口開大までの時期
お産のスタートは、10分間隔の陣痛か破水。破水の場合は陣痛が起こるのを待つか
陣痛誘発をして進めます。
月経痛くらいからの痛みから始まり陣痛は10~15分おき。痛みは20~30秒。

赤ちゃんの様子

1
赤ちゃんは横向きで骨産道に入り始めます。あごを引いて胸につけ
体を丸めるようにして、後頭部が骨盤にはまるような形に。

2
骨盤の入り口は横長。骨盤に入った状態のまま、赤ちゃんは徐々にママの背中のほうへ
顔を向けるよう体を回転させていきます(回旋)。

3
骨盤の中に入ると、今度は縦長の形に合わせるために体を後ろ向きになり完全に
ママの背中のほうに顔を向けます。

ママの体の変化と過ごし方

1
・陣痛が10~5分おきに、痛みの強さも増して時間も少し長くなる
・子宮口は0~3cm開大
・お腹が規則的に張ります。陣痛の合間はリラックスして過ごしましょう。

2
・陣痛が5~2分おきに、痛みはますます強く、持続時間も1分近くに。
・子宮口は3~7m開大
・楽な姿勢をとって浅い呼吸で痛みをやわらげましょう。
・分娩監視装置をつけて子宮の収縮具合と赤ちゃんの心音をチェックします

3
・陣痛は2~1分おきに、痛みに加えて、いきみたくなりますが子宮口が
 全開になるまではがまん。
・子宮口約7~9cm開大
・内診で子宮口の開き具合、やわらかさ、赤ちゃんの下がり具合などを診ます。
・このころ破水が起こります。

分娩第2期

全開大から赤ちゃん誕生までの時期

赤ちゃんの様子

1
頭が徐々に産道内に下降します。陣痛が起こると赤ちゃんの頭が現れ、
陣痛の合間には引っ込むようになります(排臨)。
赤ちゃんは恥骨を通通するために、胸につけていたあごを持ち上げ、
いよいよ外にでる態勢になります。

2
頭が産道を出た状態になります。排臨時よりさらに強い陣痛が来ると、
赤ちゃんの頭が絶えず現れた状態になります(発露)。
赤ちゃんはあごを上げ、背中を反らすような姿勢をしています。

3
頭が出たら、再び90°回転して横向きになり肩を片方ずつ出します。
肩が出たらあとはおなか、足が出て誕生です。

ママの体の変化と過ごし方

1
・子宮口全開10cm。全開大になったら分娩室に移動します。
・子宮口が全開したら、いきみを開始してもよい。
・陣痛間隔は3~2分おきに、陣痛に合わせていきむ。
・声を出さないほうが上手にいきめ、下腹部にしっかり力を込めて
 体をそらさないのがコツ。

2
・赤ちゃんの頭がでたらいきむのやめて浅い呼吸へ。
・体は頭よりも小さいことが多いのでいきまなくても出てきます。

3
・赤ちゃん誕生。

分娩第3期

赤ちゃんが誕生してから胎盤が出るまでの時期

ママの体の変化と過ごし方

・3~5分後に軽い陣痛が起こり、胎盤がはがれ出てきます。
・子宮の収縮を促すために子宮収縮薬を投与することも
・会陰や産道の裂傷を縫合します
・母子の状態が安定していれば赤ちゃんを抱っこできます。