妊娠1ヵ月 妊娠の成立【~3週】ママの体

産前・産後

自分自身が妊娠したこと示す兆候は、妊娠していたとしても、まだ気づかない時期となります。
妊娠したかどうかの検査を受けても結果は明らかにならない場合がほとんどで自覚症状も
ありません。しかし、受精・着床で妊娠が成立していた場合、ママの体内では赤ちゃんの
生命が着々とはぐくまれています。

妊娠1ヶ月のママの体で起きているのは、排卵・受精・受精卵の着床、という現象です。
でも、まだ次の月経は遅れるかどうかわからないし、つわりも始まっていません。
受精・着床後もほとんど体の変化は感じられませんが、今後、出産まで大きな変化を
していきます。

妊娠週数と妊娠月数の数え方

月経周期が28日型の人は、最終月経開始(0週0日)から約2週間後が排卵日となります。
受精すると7~10日で受精卵は子宮内膜に着床し、妊娠が成立し、このとき妊娠週数は3週。

妊娠3週ごろのママの体

妊娠3週目の前半には着床が完了し、着床した赤ちゃんの細胞は、胎芽と呼ばれます。
このときから、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤がつくられはじめ互いに血液の交換できる
ようになっていきます。

この時期の子宮の大きさはまだ妊娠前と変わりなく、鶏の卵ぐらい。際立った妊娠の
自覚症状はありませんが、赤ちゃんに栄養を与える「卵黄のう」や、赤ちゃんが育つ
空間となる羊膜腔(ようまくこう)、絨毛膜(じゅうもうまく)などの初期構造が
形成されます。

「あれ? 何か今までと違うような…」と、わずかながら体調の変化を感じ始める頃です。
それは妊娠特有のホルモンがたくさん出るため、妊娠1ヶ月目の終わりになると、
頻繁にあくびが出たり、熱っぽかったり、疲労やだるさを感じたり、胃がムカムカして
つわりのような症状が出る人もいます。

妊娠初期に気をつけたいこと

目に見えないところで少しずつママの体は変化が始まっていきます。
妊娠初期はママにとってもおなかの赤ちゃんにとっても大事な時期です。
はっきり妊娠がわかっていなくても、妊娠を希望する人や妊娠の可能性がある人は
体調管理や生活習慣に気をつけましょう。

タバコ

たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があるため、胎児に栄養や酸素が
十分に届かなくなってしまいます。また胎盤機能不全や、子宮内発育遅延、流産率・
早産率が上げるなどの深刻なリスクを高める心配があります。

アルコール

飲酒は胎児性アルコール症候群や発育障害、中枢神経障害のリスクを高めることに。
ママ自身も妊娠中は少量の飲酒で気分が悪くなりやすいので、ノンアルコール飲料に
切り替えましょう。また、アルコール0.00%の表示を確認して商品を選びましょう。

カフェイン

妊娠中は紅茶、緑茶などに含まれるカフェインを分解、排泄するのに時間がかかり、
摂りすぎると貧血気味になります。またカフェインは胎盤を通過し胎児に移行。
このため過剰摂取は胎盤への影響や、出産時の低体重などのリスクがあるといわれて
います。カフェインレスのコーヒーや紅茶などを利用しましょう。

薬の服用

薬の中には妊娠中に服用すると赤ちゃんに影響が出ることもあります。
自己判断で服用しないようにしましょう。また市販薬を服用したい場合は医師に相談を。
サプリメントも、念のために医師に成分を確認してもらいましょう。
また、産婦人科以外で薬を処方してもらう場合は必ず妊娠中であることを伝えましょう。

感染症

妊娠中は免疫力・抵抗力が下がるので風邪などの感染症にかかりやすくなります。
感染症の中にはおなかの赤ちゃんに影響を及ぼすものもあるので、体を冷やさない、
睡眠を十分にとる、手洗い・うがい・マスク、人混みを避けるなど予防に心がけましょう。
インフルエンザは予防接種を受けるように。インフルエンザワクチンはインフルエンザ
にかかることよりリスクが低いことから妊娠中いつでも接種できます。

葉酸

妊娠の可能性がある人や妊娠を希望される人は十分に摂取してほしい栄養素です。
十分に摂取すると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクを低減するといわれています。
妊娠中の葉酸の推奨量は480マイクログラマなので毎日積極的にとりましょう。
ブロッコリーや青菜、いちごなどに多く含まれています。

睡眠

十分な睡眠は、赤ちゃんが育ちやすい胎内環境づくりの第一歩です。
夜更かしをして睡眠不足になり生活のリズムが乱れると、自律神経のバランスが崩れ体の不調や
イライラが起こりやすくなります。最低6時間は睡眠をとるように心がけましょう。