■自転車・車の運転について
妊娠しているからといって、車を運転してはいけないという法律はありません。
でも、運転中につわりで気持ち悪くなったり、急に体調が悪くなることだってあります。
その日の自分の体調を見極めて運転するようにしてください。
ママがとった栄養は、優先的に赤ちゃんに送られます。
カルシウムやたんぱく質が欠乏しやすく、頭がぼーっとすることもあります。
そんなときは、できるだけ車の運転は避けて、バスや電車などの公共交通機関を利用しましょう。
自分では集中力の低下に気づかず、人から指摘された場合も、休むようにして下さい。
また、妊娠後期はおなかが大きくなり、足元が見えづらくなります。
妊娠後期に入ったら転倒のリスクが高くなるので、自転車にのるのはやめましょう。
妊娠中の運転で気をつけること
・注意力の散漫や眠気に注意
・長時間の運転はできるだけ避ける
・シートベルトは必ず締める
シートベルトに関しては、お腹が大きくなって苦しい場合、マタニティ用のシートベルトが市販されていますので活用しましょう。
■電車・バスなど公共交通機関の利用について
おなかが大きくなってくると、電車やバスでの移動は、体に負担を感じるものです。
とくに、通勤に時間がかかる場合や、通勤電車が混雑している場合は、普段と違う経路を考えるか
会社に出社時間を相談してみましょう。
会社への交渉がしにくいときは、母性健康管理指導事項連格カードを利用するのが良いでしょう。
あと数分で電車が発車する、乗り換えで走らないと間に合わないなど、慌てて移動すると、
転倒や転落といった事故を引き起こす要因となります。
普段より時間がかかるものと思って、余裕をもって自宅を出るようにしましょう。
大勢の人と密着する満員電車は腹部を圧迫するリスクがあります。
空いている時間帯を選んで電車に乗りましょう。
また、妊娠中は体重増加により姿勢を保つのが難しくなり、バランスを崩しやすくなります。
転倒しないように、なるべく座席に座るようにしましょう。
空いている時間帯に乗車すれば座席に座りやすくなります。
移動中に具合が悪くなってしまった時は、無理をしないで下さい。
心配なときは、マスクやエチケット袋を用意しておきましょう。
■飛行機での移動について
妊娠中の飛行機の搭乗可能期間は、出産予定日の28日前までという航空会社の決まりがあります。
帰省や里帰り出産を考えている人は、余裕を持って計画するようにしましょう。
やむを得ず28日をすぎてしまった場合は、医師の診断書が必要です。
また、金属探知機や放射線の影響を気にするママもいますが、金属探知機やボディースキャナーでは、
X線などの放射線は照射されていません。
母子ともに、流産や奇形といった悪影響はありませんので安心してください。
また、上空は地上に比べて放射線量が高くなっていますが、胎児に影響を与えるほどの被ばく量ではありません。週1回程度であれば、赤ちゃんに害が及ぶことはありません。
機内は湿度が低く気圧が高いので、妊娠していない人に比べてエコノミークラス症候群を引き起こしやすいと言われています。エコノミークラス症候群は、静脈内に血栓ができて血液が滞る病気です。
始めは足や膝が腫れ、ふくらはぎや太ももに激しい痛みを引き起こします。
血栓が剥がれて肺動脈などをふさいでしまった場合は、胸の痛みや息切れ、心臓発作などの危険性も考えられます。
こまめに水分をとり、30分ごとに足を曲げるなど簡単な運動をすると静脈血栓症予防になります。