妊娠中の食べ物と飲み物OK・NGをまとめてみました。
とくに問題のないもの
・果物 一日200gまでを目安に。 |
・鶏肉 推奨量はとくになし。 高たんぱくで、消化がよいのが特徴。 妊娠中は皮をとるか低脂肪のむね肉やささみを選ぶとGood。 |
・牛肉 推奨量はとくになし。 和牛や国産牛より、輸入牛のほうが脂質やコレステロールが多い。 吸収のよいヘム鉄を含む赤身肉を加熱して食べると良い。 |
・豚肉 推奨量はとくになし。 ビタミンB1が牛肉の10倍含まれている。 とくに豚ヒレ肉、豚もも薄切り肉は、飽和脂肪酸が少なく たんぱく質が豊富。 |
・ソーセージ 1日100gまでを目安に。 必ず加熱してから食べる。 日本製であればトキソプラズマなど感染症のリスクは低い。 塩分が高めなので、食べすぎに注意。 |
・魚肉ソーセージ 1日50gまでを目安に。 赤ちゃんに必要なDHAが豊富に含まれている。 塩分や食品添加物が多いので継続的にたくさん食べるのは避ける。 |
・カツオ 推奨量はとくになし。 たんぱく質が豊富でママと赤ちゃんのからだを作るのに最適。 栄養が豊富な秋の戻りガツオがおすすめ。 |
・サケ 推奨量はとくになし。 塩分の多い塩鮭は妊娠中は控えるか、塩抜きをして食べる。 カルシウムの吸収を促すビタミンD、良質なたんぱく質や赤ちゃんの 脳の発達に効果のあるDHA、EPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富。 |
・アジ・イワシ 2尾程度でDHA、EPAなどのオメガ3脂肪酸を妊婦の1日の 推奨量(1.8g)を摂取できる。 良質なたんぱく質やカルシウムを含み、低脂肪。 赤ちゃんの脳の発達に効果のあるDHA、EPAなどの オメガ3脂肪酸も多く含まれている。 |
・サバ 缶詰は週に3~4缶、切り身は1日2切れ程度。 水銀の心配がないので、みそ煮など脂ごととれる調理法が良い。 脂が多く、DHA、EPAなどのオメガ3脂肪酸をたっぷり補給できる。 たんぱく質、代謝を促すビタミンB2も豊富。 |
・あさり 普通サイズのあさり7個くらい(鉄分8.5g)が推奨。 あさりに含まれる鉄分は、赤ちゃんに栄養を運ぶ役割がある。 たんぱく質やビタミンCと一緒にとると、吸収率がアップ。 |
・ツナ缶 中サイズ(140g)水分を切ったものを週に4つまで。 油漬けのものはカロリーも高いので注意。 メチル水銀濃度が低いものを原料としているので安心。 高たんぱく質で、DHA、EPAも含まれる。 |
・ヨーグルト 推奨量はとくになし 100gで一日に必要なカルシウム量の4~5分の1を摂取できる。 乳酸発酵により牛乳より、さらにカルシウムの吸収率がよく、 便秘と下痢の両方に効果的な食品。 低脂肪でカルシウムの含有量は牛乳以上。 |
・ひじき 毎日小皿1~2杯分まで。 カルシウム、ビタミンKが豊富で骨を丈夫にする働きがある。 無機ヒ素が含まれているが、水で戻し、ゆでることで放出される。 |
・プロセスチーズ 一日60gぐらいまで。 10gで牛乳100mlに相当するたんぱく質が補給できる。 一日60g(スライスチーズ3枚半)くらいまでが目安。 ナチュラルチーズを粉砕し、加熱処理したチーズ。 カルシウムなど牛乳の栄養成分が濃縮されていて、国産、輸入に かかわらずトキソプラズマ症などの感染の心配はない。 |
・卵 一日2個まで。 固めのゆで卵を冷やすと、においもほぼなく、つわりのときにおすすめ。 イワシと一緒に食べることで免疫力の低下による早産と関連する 炎症を抑える効果も期待できる。 卵は完全栄養食品と呼ばれる良質なたんぱく源。 ビタミンCと食物繊維以外の栄養をバランスよく全て含んでいる。 |
・蕎麦 推奨量はとくになし。 そばは必須アミノ酸のバランスがよく、ミネラルや食物繊維が豊富。 降圧作用のあるルチンが豊富で毛細血管を強化してくれる。 |
・玄米 推奨量はとくになし 米からもみ殻だけをとりのぞき、ぬかや胚芽を残したもの。 ビタミンB1や食物繊維、ミネラルなどが豊富に含まれており、 朝昼夕食べても問題なし。 |
・納豆 一日50g(1パック)を目安にする。 納豆菌は赤ちゃんに影響しないので、妊娠中も安心して食べられる。 大豆より栄養価が高く、出産時の出血をとめる血液凝固を 活性化する働きがある。 |
・ナッツ カロリーが高いので一日10~20粒まで。 種類によっては食物繊維、ビタミンB6などを含み、高血圧などの リスクを軽減するという報告もある。 |
・にんにく 推奨量はとくになし 細かく刻んだり、すりつぶしたりしたりすることで、 栄養素の効果が上がる。 におい成分のアリシンには殺菌、胃液分泌促進、高血圧を 抑える働きがある。 スコルジニンという成分は血行を促し代謝を上げる。 |
・はちみつ 毎食大さじスプーン1杯くらいまで。 80%が糖分で、消化吸収のよいブドウ糖や果糖が主成分。 疲労回復に効果的で、ビタミンやミネラルなどの栄養素も含まれる。 |
・せんべい 大きさにもよるが、3~4枚くらいまで。 基本的にはうるち米から作られているため、炭水化物が 主な栄養素になる。 |
・麦茶 推奨量はとくになし。 ノンカフェインなので、水分補給にもおすすめ。 妊娠中に安心して飲むことができる。 カルシウム、鉄、ナトリウムなどのミネラル、ビタミンB1なども 少量含まれている。 |
・牛乳 200mlで一日に必要なカルシウム量の3分の1を摂取できる。 食品中に吸収率の高いカルシウムを含むので、 積極的に摂取したい食品。 |
・豆乳 一日200ml程度であれば問題ないとされる。 女性ホルモンと似た作用のある大豆イソフラボンについて、 胎児への影響が問われることがあるが、上限量は 明らかになっていない。 赤ちゃんの脳の発達に働きかけるDHAのほか、 血液を作る鉄分、葉酸が多く含まれている。 |
摂取量など配慮が必要なもの
・レバー 週1回100gくらい。 代謝を促進するビタミンB群が豊富。 効率的に鉄分を摂取できるが、ビタミンAが非常に多く 含まれるので摂取量に注意。 |
・刺身・魚卵・貝・カニ・エビ 推奨量はとくになし。 食べても問題ないが、まれに食中毒の菌が潜んでいるので、 加熱するか新鮮なものを選ぶように。 |
・うなぎ 1日の摂取量はかば焼きの半分程度まで。 スーパーで売っているかば焼きの半分程度までにする。 ビタミンAを非常に多く含むが、妊娠中の過剰摂取は避ける。 |
・マグロ 切り身一切れか刺身一人前を週に1回まで。 メチル水銀量から、切り身一切れ(80g)か刺身一人前を 週に1回までが適量となる。 赤ちゃんの脳の発達に効果のあるDHA、EPAなどが豊富 |
・牡蠣 1日5個まで 一日あたりの亜鉛の推奨量が摂取できる5個まで。 タウリン、亜鉛、鉄分など栄養が豊富。 生牡蠣は食中毒の可能性もあるため、避ける事。 |
・唐辛子 通常の食事量であれば問題なし。 辛味成分のカプサイシンは新陳代謝を活発にする。 食べすぎると下痢を起こし、おなかの張りにつながることも。 |
・インスタント食品 頻度は少なめにする。 時間がないときなどに上手に利用すると良い。 栄養が偏りやすいので、野菜や乳製品も一緒にとると良い。 一般にカロリー、塩分、保存料などの添加物が多め。 ときどき利用する分には問題ないが食べすぎに注意すること。 |
・アイス 多くても一日一個まで。 食べすぎるとからだを冷やしたり、脂肪分、糖分のとりすぎに。 フレーバーアイスクリームに含まれる少量のカフェインは、 赤ちゃんへの影響はないとされている。 |
・チョコレート 多くても一日板チョコ半分(約25g)まで。 糖分が多いので食べすぎに注意。 少量のカフェインを含むが、赤ちゃんへの影響は低い。 ブラックチョコレートには鉄分、マグネシウム、亜鉛などの ミネラルが含まれている。 |
・ポテトチップス 一日片手にのるくらいを目安に。 高塩分、高カロリーなので、妊娠中はできるだけ控え、 どうしても食べたくなった時だけにする。 |
・コーヒー ドリップコーヒーであれば一日1~2杯まで。 コーヒーに含まれているカフェインは、母体や赤ちゃんへの 影響が心配なところ。 インスタントコーヒーのほうが、ドリップコーヒーよりも カフェイン量は少なめ。 カフェインレスコーヒーなどを上手に活用して。 |
・紅茶・緑茶 一日1~2杯程度。 コーヒーと比べてカフェイン量は少ない。 紅茶、緑茶のカフェイン量はドリップコーヒーの2~3分の1 程度と考えられる。 |
・ココア 一日3~4杯程度。 カフェインはコーヒーの2分の1程度。 ただし、苦み成分でリラックス効果をもたらすテオブロミンが 中枢神経などに働くことがあるので、一日3~4杯までが適切。 高血圧改善と疲労回復にも効果があるカカオポリフェノールや テオブロミンが含まれる。 少量のカフェインも含まれている。 |
・サプリメント 医師に相談してから利用する。 パッケージの注意事項を確認し、医師に相談してから。 妊娠中は、各栄養素に非妊娠時の必要量に追加して とるべき量が決められている。 適切にサプリメントを利用すると付加量の栄養を補いやすい。 |
赤ちゃんへのリスクが考えられるもの
・生肉 火のよく通っていないレアな肉やローストビーフも避けると安心。 トキソプラズマなど胎児に影響を及ぼす感染のリスクがある。 |
・ナチュラルチーズ ピザ、グラタンなど加熱されたものは大丈夫。 加熱殺菌されていないナチュラルチーズ (モッツァレラ、カマンベール、ゴルゴンゾーラ、チェダーなど)は、 胎児に影響のあるトキソプラズマ症、食中毒のリスクがある。 |
・アルコール 妊娠中は原則禁酒。 赤ちゃんはアルコールを解毒する機能が未熟なので、 ママが、アルコールを大量摂取すると赤ちゃんに影響する 可能性がある。 |
妊娠期には赤ちゃんの成長や母体の体組成変化に伴い、
さまざまな栄養素が通常以上に必要となります。
ただしナトリウム(塩分)に関しては、妊婦が積極的にとる必要はありません。
授乳時も同様です。積極的な塩分摂取は必要ありません。
妊婦健診で血圧が上がってくると、妊娠高血圧症候群を心配して、
極端に塩分を控えようとするママもいます。
ママが赤ちゃんに安定して栄養を届けるためには、血液をサラサラに保つ必要があります。
このサラサラ血液は、血管の中に水分をとどめておくための電解質(塩分に含まれるナトリウムなど)を必要とします。
つまり、水分と塩分の両方を適度にとることで、サラサラの血液を作ることができるのです。
ただし、多くても一日10gまでを目安にしましょう。